シャーロック・ホームズ

ネタバレにならない範囲で手短に感想を書くと、
「しょぼいホームズだったな〜」
の一言につきます。いろんな意味で。
ホームズ像を再構築して、ワイルドさとかアウトローさを前面に出そうとした意図はわからないでもないんですが、それ以外のところがひどすぎた。
なんというか、凡人なんですよね、ホームズが。推理の面でも、キャラクターの面でも。
「さすがホームズ」とうならされるような推理もなければ、誰も寄せ付けないような、絶対的な孤高のキャラクターも、無い。
ホームズを凡百の名探偵から際立たせている、その尖った個性が削られてしまい、結果、女子受けしそうな、どこの映画にも出てきそうな三枚目ヒーローに成り下がっちゃってるんですよね。これが何より残念でした。
あと、ざっと見た感じでは、この手の映画のお楽しみ。原作のオマージュ・パロディも見つかりませんでした(私が見つけられてないだけかもですが)。
ホームズがボクシング得意だからって、バカのひとつ覚えのように格闘シーンがボクシングばかりだったりするところは、さすがになんだかなぁと。
全体として、ホームズになんの愛情もない人が作ったんだなー、と寂しかったですね。先に作りたい映画があって、そこにホームズを無理やり当てはめたような、そんな感じ。
とりあえずそこそこの完成度の映画ではあったので、デート用にはまあ使えるんじゃないでしょうか。
・・・ぐらいしか褒めるところがないかな。
予想はついていたんですが、まあとても残念な映画でした。