生きかた上手(ASIN:4946491260)

2002〜2003年頃のベストセラー。本棚からひさびさに引っ張りだして読みはじめた。
もう三十路も目の前、という年頃になってきたせいか、「自分を変えるのは難しい」という事を、毎日のように思う。単純に年をとったからなのか、「できない」という思い込みを長年持ちつづけてしまったからなのか、原因は分からないけど、確実に、自分を変えるのが下手になっている。
だから、この本に書いてあるメッセージが胸に刺さる。たとえば、以下のような文。

 年齢に臆して引き下がるような生きかたを、私はしたくありません。私たちのなかに隠された無限の才能は、毎日、引き出されるチャンスを待っています。そのチャンスに気づかず、行きちがってばかりいる人生で終わりたくはありません。(p.52)

日野原重明という人は、医師として、たくさんの死を見てきた分、死に直面した人間の絶望というものを良く知っているのだろう。だからこそ、簡単に絶望してはいけない、ということを心の底から出た言葉として言える。本当にすごい人だと思う。
この本のメッセージを受け取るには、まだ僕なんかじゃまだ若すぎるのかもしれないけど、でも、受け取れるところだけでも受け取ってみる価値はあると思った。少なくとも、ちょっと年をとったくらいで絶望しないよう、気を持ち直すことにしよう。