労働者派遣法が改正され、規制緩和といった点が見受けられますが、貴方にとって人材派遣業とは、どのようなものと感じますか?

http://q.hatena.ne.jp/1162909325
人を雇う際のリスク(社会保障とか安定的な雇用)を負うこと無く、しかもローコストで人材を供給する方法、ですかね。会社が負わなくなった分のリスクが、雇用不安定とか賃金頭打ち、といった形で派遣労働者にまんまかぶってしまう、という何ともやりきれない制度です。
問題は、そういう制度が国に認められている、ということです。企業に勤めている限りは、コストダウンに精を出す必要があるわけで、国から認められている限り、使わないわけにはいかない、というのが現実です。少なくとも、この制度が嫌だ、というならそれを標榜するような会社(ベンチャーでしょうね多分)にいくか、自分で会社を立ち上げるしかないわけで。こういう制度が無闇に緩和されなければ(少なくとももっと敷居が高ければ)仁義無き非正社員の増加はなかったんじゃないかなあ、とも思います。
今、すごく気になっているのは、正社員-非正社員間に実質的な身分格差ができてしまっていること。これは、多くの職場で、活力を欠く原因をつくり出しているんじゃないかなあ、と思ってしまいます。大雑把にいうと「私命令する人」と「私命令通りに動く人」の2種類に分かれちゃっている。昔から上司と部下の関係はそうだったんじゃないか、といわれそうですが、そうではなくて、今の「命令通りに動く人」は、これからもお仕事をもらうために「命令する人」に媚びなくてはならない。言われたことを鵜呑みに(それが現実離れしていても)して黙ってうごかなければならない。休みなどの待遇がひどくても、そういうお客様だと思って我慢しなければならない。硬直した関係になってきているわけです。
僕も、悲しいことですが、とりあえずこの硬直したルールの上で仕事をし、給料をもらっているわけではあります。しかし、何かもっといいアイデアは無いものかなあ、とも常に思ってしまいます。Googleなんかは、そういう点で見るとすごい企業だな、と思います。アウトソーシングに任せている仕事も多いでしょうが、仕事については、小人数の正社員で上流から下流まで一気にやってしまうスタイルを持っている(報道される限りでは)。まあ、それができるハイレベルな人たちだから可能、という話ではありますが、そんな仕事のしかたを、日本的な企業に持ち込む(取り戻す、と言った方が近い気もしますが)には、どうしたらいいのでしょうかね・・・。