「ディグダグ ディギングストライク」(ASIN:B000AMFSXC)

往年のゲームファンは、このゲームにいろんな期待をしたと思うわけですよ。そりゃ、どちらかというとマイナーだけれども人気のあったレトロゲームのリメイクですから。
しかも、「ディグダグ」と「ディグダグII」が融合した内容になるという。どんな内容になるか、気になるじゃないですか。画面の中の位置取りを気にしながら、丁寧に敵を倒していく「ディグダグ」のスローながら緻密なゲーム性と、ツボにハマれば一気に島を崩して決着をつけられる「ディグダグII」の大味ながらアップテンポなゲーム性を、どう融合させるのか、って。
で、そんな期待は、面を進めるごとに、少しずつ少しずつ肩透かし感に変わっていったのでした。なんというかイマイチテンポが上がらない。マップをくまなく探してアイテムを探すという家庭用ゲームにありがちな時間稼ぎ要素もあってか、ゲームがダラダラ進んでしまう。
簡単に島崩しが出来ないせいか「ディグダグII」のようなアップテンポさは全くなく、やたら広いマップをダラダラと歩かされてしまう。いろんなところでディグダグII風のヒビを入れられるようにして、「ディグダグ」だけじゃないんだ、ということを主張しようとしたのは、痛いほどわかるんだけど、結果としてゲームに贅肉をつけた形になっちゃってる。
1週目をダラダラした気持ちでクリアした僕は、現在裏面(ハードモード)に挑戦中。こちらは、敵のスピードが速くなったお陰でもっさり感が軽減されて、だいぶ遊べるものにはなってる気がする。はじめから、このくらいの難易度でプレイさせてくれればよかったんじゃないかなあ。
ビックイや、お化けファイガなど、「ディグダグ」と「ディグダグII」を融合させようとした悩みの跡がそこかしこに見られるんだけど、もうちょっとやりようはあったと思う。たとえば、現状より「ディグダグII」の要素が希薄になるのを覚悟の上で、島のサイズを小さくして、ゲームのテンポをあげてしまう、とか。
あと、現時点で分かっている情報では、旧作「ディグダグ」と「ディグダグII」の収録は無いようだ(前者は1面でちょっとだけ遊べるけど)。これも痛い。たとえゲーム本編がイマイチでも、旧作2作が入っていれば、全部許そうという気持ちにもなれるものなのに。そして、これもみんな期待していた要素であるのは間違いないと思うんだけど・・・(ディグダグ2はファミコン以降、家庭用に移植されていないし)。
テンポが遅い以外は、イライラとかはないし、それなりに遊べるゲームなんだけど・・・。ナムコってこんなゲーム作るところだったかなあ。おかしいなあ・・・。