青色LED訴訟が発明対価8億4000万で和解成立

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0501/11/news046.html
http://slashdot.jp/article.pl?sid=05/01/11/0640213
裁判所が、日立製作所や味の素の元社員が起こした訴訟の判例を使って裁いてしまった、ずさんな裁判だったな、というのが正直な感想(和解、という形ではあるけど)。超多額の研究開発投資を投じる企業内で、大なり小なりチームワークを生かして行った発明と、一人の人間がほぼ独力で関連特許を取りつくした青色LEDを同列に並べてしまう姿勢には呆然とせざるを得ない。200億は桁が違う、という意見もあるが、青色LEDの開発をきっかけに業績が数十倍のオーダーで急拡大した日亜の姿を見ると、必ずしも高すぎる、とはいえないだろう。
確かに、「相応の対価」という言葉には曖昧さがある。知的財産の価値に対して相応の対価なのか、会社の経営者から見て相応の対価なのかは、この言葉からは判然としない。知的財産の価値、という言葉にフォーカスするならば、6億という額は叩き売り以外のなにものでもないが、経営者の立場からみれば技術者個人に数十億も与えるなど、到底容認できないだろう。
今回、高裁が取ったアプローチは、非常に暴力的で、かつ思考停止的なものだった。中村教授の「裁判所はまともに書面を読んでくれなかった」という主張からも、5%という低率に設定された貢献率を見ても、それは明らかだ。結論ありきの裁判であった、とみて間違いない。
なんというか、ケツの穴の小さい裁判官どもだな、と思う。出来合いの結論を性急に押し付けることで、知的財産の本質に目を向ける機会から逃げてしまった。なんというか、ただただ、情けない・・・。