あなたは自殺という行為についてどう思いますか。

http://www.hatena.ne.jp/1102402685
「早すぎる夜の訪れ―自殺の研究」(ISBN:4105410016)という本に、自殺に関する詳しい研究成果が書いてある。自殺者に占める気分障害(鬱病および躁うつ病)のパーセンテージは30〜70パーセントに上るという。
「なぜ自殺はいけないか」を問う前に、その問いを抱かざるを得ない状態に追い込まれた人間の、病気を(もしあるならば)治療する事がまずはじめになされるべきだろう。
ちなみに、同書には、遺された家族の絶望、苦しみについても記述がある。

自殺はほかのどんなかたちの死とも似ておらず、残された人々はその現実と闘う過程で、ほかに類のない苦しみと直面しなければならない。そうした彼らを襲うのは、衝撃と「もし何々だったら」という終わりなき思い、怒りと罪責感、そしてときどき訪れる恐ろしい安堵感だ。他人からの疑念にもさらされる。声になるもの、ならないもの。しかし、そのすべてが、なぜ、と問いかけている。衝撃を受けた、当惑した、あるいは悔やみの言葉や思いをかけることのできない、あるいは抱擁をすることのできない人々の沈黙にさらされ、もっとできることがあったはずだという他人の、そして自分自身の思いこみにもさらされる。

残された人は確実に、自らを責め、味わったことの無い苦しみに耐えなければならなくなる。周囲の人間が陥る苦しみを考えると、自殺は絶対にするべきじゃない。僕はそう考える。無論自殺する人にべき論を説いたところで、ほとんど無意味だろう。でも取り返しのつかない自殺という行為だけは、まず避けるべきだ。
繰り返すけど、まずは精神疾患の治療がなによりも先決。それが完全に解決してもなお、「自分で自分の人生を終えたい」という、いわば哲学的なレベルの疑問を抱くなら、その時は周囲の人と話し合って決めればいい。周りの人が納得するなら、自殺するのもまた、ありだろう。もっとも、そんなケースなんて、100に1つもないだろうけどさ。