図書館の神様 (ISBN:4838714467)

とてもさわやかで、読みやすいので、通勤時間に一気に読めてしまった。
高校の講師になった清(きよ)は、文芸部の顧問に着任する。活動場所の図書館には、男の子が一人だけ。唯一の部員である垣内君は、スポーツマン体型の、ものすごい文学マニアだった。二人だけの文芸部の活動が始まる・・・。
なんというか、女の人が「萌えそうな」キャラクターだな、垣内君、というのが第一印象。さわやかで、とても明晰で、リーダーシップもいたずら心も持ち合わせていて、全然いやらしさも無い、っていうんだから。そういう意味で腐女子の皆様にオススメな小説。不倫相手の浅見さんとか、弟の拓実くんもいい味だしてるんだけど、やはりここは垣内君かと。
小説としては、舞台を工夫することで、「挫折からの再生」という暗くなりがちなテーマを明るくさらっとまとめているところがよかった。
いい物語なのに、こんなにも表紙がダサいのは何故だろう。損してるなあ。