IT企業はますます人件費のかからないインド(や中国?)で仕事をするようになっています.この流れの中で,日本のIT企業の進む方向,進むべき方向はどういう方向なんでしょうか.

http://q.hatena.ne.jp/1179153086
分からない。ただ、今言えることは、オフショアは、ただでさえ失敗しやすいシステム構築プロジェクトに、さらにかなりのリスクを積む行為である、ということくらいかな。激安、という言葉の意味をもう一度考えた方がいいと思う。少なくとも、単に安くなるから、という理由で踏み込めば大火傷をする可能性が高い。絶対ダメ、とは言わないけど、よく考えるべきかと。
(追記:タイトルを修正しました)

NHKの危険な賭け

http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/otherpress/070515.html
NHKが、受信者との関係に民事裁判という形で明確な線を引く事を決めた。
受信者が、払ったり払わなかったり、というなあなあのスタンスでいる事を、絶対に許さないと決めたのだ。
すごい自信だ。もしかすると、訴訟に持ち込んでも勝算は十分、という確固たるシナリオがあるのかもしれない。
でも今回のアプローチがNHKにとって正しい戦略なのか?というと、それはそれで疑問も残る。

なぜなら、受信者以上になあなあでやってきたのが、他ならぬNHKだから。

例えば収入の話。受信者からお金を年15000円も取って番組を放送しておいて、なおかつ番組のDVD BOXを3万円で売る。それでは番組を作る予算が足りないかというとそんなことはなく、NHK職員の年収は平均1000万円を超える高水準だ。正当性があるとはいえない。

また、2011年に控えるアナログ停波に対して、「年に15000円も払っているのに、2011年には放送が見られなくなる。NHKとして責任を取ってほしい」と言われたらどうするか。「テレビを持つなら契約」というスタンスでいるならば、当然、他のサービスと同じように、それまでの受信者に対して、移行パスを提供する、具体的には、無料(少なくとも格安)でチューナーを配る位の事をしなくては話が通らなくなる。

これまでは、払いたくなければ払わないでも問題無い、という程度の存在でしかなかったNHKだから、見逃してもらえた数々の問題点に、真正面から向かい合わなくてはならなくなってくるはずだ。もしこれからも、なあなあのスタンスでいるならば、民事訴訟を起こしてまでお金を取り立てた受信者から、今度は逆に民事訴訟を起こされかねない。

国(総務省)に頼らずに受信料の納付を義務付けるというNHKの方針は、少し強欲過ぎたような気がしてならない。今回の法廷闘争をはじめてしまえば、その刃がNHK自身をも切り刻む可能性が高いからだ。少なくとも、今までより格段に厳しい目で監視されるようになる。ましてや、受信料取り立ての民事裁判に負けてしまえば、今度は受信料収入が激減してしまう可能性だってある。それだけのリスクを取ってまで、受信料回収を急ぐ必然性は、正直言って見えなかった(地デジ時代まで待って、スクランブルかければいいわけだし)。今からでも遅くないから、うやむやにして、無かったことにするほうがいいと思うんだけどな。

ニコニコ動画はそんなに巨額の赤字なのか?

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20348870,00.htm
ニコニコ動画」、たしかに儲かっていないようで。
ドワンゴの2007年9月期の中間発表では、経常利益が前年比81.8%減で、1億1500万円とのこと。着メロ不振とニコニコ動画への投資、っていうから、もうニコニコ動画には何千万円か突っ込んじゃったのかな?早いな、というのが第一印象。子会社チュンソフト開発のポケモン不思議のダンジョンが海外でバカ売れ(Wikipediaによると海外分で約350万本とか)してプラスになっている、という話なので、それが無ければこの段階で億単位の赤字になっていた可能性がある、という事か。ゲームって当たるとでかいんだな。
一方、2007年9月期の通期業績では、経常利益が−7億円。理由はやはり着メロ不振とニコニコ動画
気になったのは、ニワンゴ取締役のひろゆきが、「ニコニコ動画は儲からない」と言っている状況下で、これからさらに億単位のインフラ投資をするのか、ということ。いちおうドワンゴも株式会社である以上、稼ぐ道が十分見えていない段階で、さらに億単位の投資をする、ということはちょっと無茶があるように思うのだけど。
とすると、「ドワンゴで本当に赤字が出ているのは着メロでは無いか?」という疑いが出てくる。ひろゆきが「ニコニコ動画は儲からない」といったのは、5月11日で、中間発表の4日前。すでに巨額の赤字が着メロ事業で出ている、という事から、目を背かせるために、敢えてニコニコ動画の不採算制を口にした、という可能性もありそうな気がしてきた。