すべてのドコモ携帯がAndroid Phoneになる日

http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/39226.html
気がつけば、ドコモのバリューコース、500万契約を突破していたようで。ってことはドコモユーザの約10人に1人は、2年間同じ電話を使い続けるってことか。なんか物持ちのいい時代になっていくね。最近は、ワンセグどうこうよりも塗装がはげにくいかどうかの方が、よっぽど重要な問題になっているような感じがする。
大半の人が2年に1回しかドコモ携帯を買わなくなる時代になるので、これからはドコモ向け携帯電話端末のメーカーにとって、厳しい冬が訪れるかもしれない。各ユーザの購買周期が伸びる以上、確実にパイは小さくなっていく。でも、だからといって開発投資をケチって戦える戦ではない。905iシリーズを見ても、ドコモの要求するハードルは相変わらずあまり下がらない(これは主観的過ぎるかな)。
こんな状況が続くようだと、三菱電機のようにドコモ向け携帯電話事業から撤退する企業も増えるかもしれない。そうでなくても、これまでのように、ドコモの厳しい要求に応えてハイスペックな携帯を開発するメーカーは減り、70xシリーズの開発を細々と行うメーカーばかりになるかもしれない。
ふと思ったんだけど、ドコモがAndroidを選択した狙いは、もしかするとその事態の打開をするためなんじゃないかな、と。
高度化するソフトウェアプラットフォームを、まるごとAndroidに肩代わりしてもらう事により、

  • サービス(iモードとか):ドコモ、Google、各種サービスプロバイダ
  • ソフトウェアプラットフォーム:Android
  • ハード:携帯電話メーカー
  • 通信インフラ:ドコモ

という分業を確立するわけだ。この分離モデルが機能すれば、携帯電話メーカーの開発費を減らす事が出来る。それだけでなく、(未知数な部分はかなりあるけど)Androidの技術進化に乗っかる事で、あまり世界の潮流からずれる事無く最新技術を導入して行く事が出来る。
そして、おそらくそういう分離モデルにしないと、2010年以降の商用サービス導入が見込まれる、第四世代携帯電話を世に出す事が出来ないだろう。
ドコモ向け端末開発メーカーには、非常に高い技術力を持つ巨大メーカーが多いとはいえ、現行世代よりさらにハードウェア的にもソフトウェア的にもハイスペックな携帯を、今までよりも下手をすると安い開発コストで開発出来るとはさすがに思えない。Androidに出来る限り丸投げするような体制を作らない限り、高すぎるコスト負担に潰されてしまいかねない。
もちろん、Androidを使いこなせるようになるまでに、それなりのコストはかかるだろうと思うし、もしかすると(auKCP+のように)モノになるまで予想以上に時間がかかり、予定が狂ってしまうような事も有るかもしれない。でも、コスト構造が大きく変わった環境下で次世代の携帯を出そうとする以上、ドコモは大きく舵を切ってくるしかないんじゃないかな。