iPhone 時代が日本に来るのは、実はかなり遠い先の話かも

http://labaq.com/archives/50786634.html
iPhoneの挙動はものすごくかっこよいと思うけど、日本人には売れないと思うんだ。本気で。
まず、メール機能が貧弱。(日本向けの端末が出ないと議論は進まないと思うけど)絵文字は使えない可能性大だし、これまで培ってきた「ケータイ早打ち」系のテクニックをゼロクリアしてiPhone系の日本語入力のテクニックを身に付ける必要がある。この2点だけで、もう「終了」「大ヒットの可能性ゼロ」かなと思う。
しかも、サイズも大きめ。W-ZERO3シリーズの変遷をみると分かるように、最初はZaurusを髣髴とさせるサイズだったW-Zero3から、最新作アドエスでは、普通の携帯のサイズに限りなく近づけるようにサイズダウンしている。モバイルマニアでもない限り、何台ものマシンを持ち歩きたい、という気にはならないので、できれば1台でまとめて全部やりたいところ。でも、それにはiPhoneはちょっと大きすぎるんじゃないかな、と思う。
あと、いわゆるスマートフォンと同じように、キャリアのサービスの多くが適用外になってしまうのもマイナス点。着うた一つ使えないケータイを、音楽ケータイとして使う人ってどれだけいるんだろう。そんな面倒な事をするくらいなら、ふつーにauあたりのケータイ買って、リズモリズモ言ってたほうがらくちん、というものです(iTunesの邦楽の品揃えの悪さは、基本的にアップルの責任ではないとは思うけど)。
Web機能も中途半端。文字情報を伝えることに特化したケータイサイトを見れない(可能性が高い)上、ウェブを見るには解像度的にきつい、という面がある。指で自在に拡大・縮小ができるとはいえ、半人前のWebを見ているような気分になりそうだ。ウェブを見る、という点に特化するなら、アドエスのほうが10倍よいと思うよ(WVGAなので、大半のWebサイトがPCと同じように読める)。
ウェブもメールも中途半端で、しかもキャリアのサービスも満足に受けられない(可能性が高い)端末、というのが iPhone が日本でリリースされた場合に想定される現実。それを、日本の消費者が受け入れるか?といわれると No なんじゃないかな、という気がするなあ。
日本のケータイ事情はガラパゴス諸島状態、ということは既に言われていることで、それはそれで正しい認識だと思うんだけど、そのガラパゴス諸島の中で、みんなガラパゴス的にiモードやメールを徹底的に使いこなして生活しているんだよね。いかに iPhone がすぐれた商品であるとしても、生活習慣を変えさせるほど強力な機能を持ち合わせているわけでは、無いように思う。むしろ、2, 3年先は、iPhoneではなく、iPhoneのいいところを換骨奪胎したような日本製端末が発売され、売れるようになっているんじゃないかな。