ブログやSNSを利用した実名コミュニケーション教育を提言〜総務省研究会

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/06/28/8188.html
インターネット上に情報発信する、という行為は実はかなりリスキーなものだ。うっかり著作権法違反をして咎められるかもしれないし、社会人なら職場の情報を書いた、とかで解雇されちゃうかもしれない。日々の行動を綴った女性がストーカーの被害にあってしまう、なんてこともあるかもしれない。
そのリスク・危険性から身を守るには、自分にまつわる余計な情報を発信しない、というスキルが重要になる。実名を使わない、というのもその一つだ(無論、それだけでは十分ではないが)。
2003年12月に新潟大学で起きた立てこもり事件は、この問題を考える上でいい例になる。同大工学部に在籍している女子学生が、研究室のWebサイト上で、自分の写真やメールアドレスを公開していたところ、彼女に恋してしまった男性が、わざわざアメリカから来て(!)「彼女に会わせろ」と刃物を持って立てこもった、という事件だ。女子学生が、ページに実名を書かなければ、顔写真を示さなければ、大学の研究室のページを使わなければ、この事件は回避できた可能性が高かった。
Web上にアップした情報は、誰がどのように読むか分からない。自分の個人情報を不用意に特定されないように、情報のコントロールは丁寧に行ったほうがいい。そういったことに思いが及ばない状態でネット上で情報発信をするのは、危険だ、とさえいえる。匿名の重要性に関する議論を十分にすることなく、「実名が望ましい」という結論が出てきたのは、とても残念。