ケータイで音楽を聴く人たち

http://slashdot.jp/article.pl?sid=06/11/03/0050244
オリコンのPC向け音楽配信が終了するんだそうな。月ベースで2500万円の赤字というから、確かにビジネスとしてはもうどうしようもないだろう。iTunesのように販促と割り切れない以上、儲からないなら止めるしかない。
スラッシュドットの議論で面白かったのは、音楽配信ビジネスの売上げの大半が携帯電話向け配信サービスだった、ということ。iTunesやMoraといったPC向け配信サービスはぜんぜんだめぽって感じらしい。(参考:このへんとかこのへん)
僕なんかだと、携帯電話のような、生活のライフラインで音楽聴いて、いざって時に電池切れになったらどうすんだ、って思ってしまうんだが、少なくともそう思わない人がかなりいるらしい。これじゃあ、コンビニにさえ、携帯充電器が並ぶようになるのも当然か。うーむ。
http://www.kotono8.com/2006/10/25mobile.html
「ケータイ文化圏とネット文化圏の深い溝」というエントリが最近注目されている。ケータイ文化はPC文化に包含されると考えるのは誤りだ、という話だ。ここ数年、インターネットにどっぷり浸かってきた僕のような人間にはにわかには理解しがたかったが、着うたフルの市場規模なんかを知るにつれて、受け入れざるを得なくなった。
そういう目でauLISMOというサービスを眺めてみると、PC向け音楽配信との距離の取り方のうまさが光るな。PCを、キーボードを使った検索とケータイ向けの曲のバックアップ、CDからの楽曲インポートのためのツールと割り切ってしまっている(無論他にも用途はあるけど)。基本的には、ケータイのためのツールだが、将来PC向けのサービスが変化した場合でもau Music Portをベースに進化させればよい。ケータイだけでOKならケータイ。PCも必要ならケータイ+PC。PC畑の人には、まず思いつかないサービスだな、と思った。
ケータイ時代に、気がつけば乗り遅れていた、ということか。それで実生活上困らないとはいえ、自分の感覚がもはや若くないということを、痛感する。ケータイで音楽を聴く人、周りにいないもんな。iPodならついていける、自分は時代から遅れていない、という感覚を持っていた自分に反省。